1.何が起こったのか
LEDと蛍光灯照明で比較すると、LED照明の方が、葉が外側にねじれ、葉の大小が生じやすくなり、包装時に茎折れなどの悪影響が出易くなった。LDEDは配光性が狭いためである。(参照:第3章 4.2)
苗の段階では早く大きくなるが、定植以降で葉の成長に伴い、バラツキは大きくなる。
栽培重量は、大差なかった。
2.原因は何であったのか。
(1)LED光の特長に直進性があり、蛍光灯の方が乱反射しやすい。葉にムラなく光を照射する為には、乱反射の方が望ましい。
(2)複数の葉どうしでの、「日影にする葉」「日影にされる葉」の関係を『相互被陰(そうごひいん)』という。植物は特定の1枚の葉が最適な環境に到達すれば良いわけでは無く、相互被陰を小さくし、光合成生産物をどれだけ上げるかで、固体の成長量は決まる。部分最適ではなく、全体最適である。LEDは直進性が強いので、乱反射させるには蛍光灯より不利となる。
(3)LED光の栽培ベッドでは、乱反射させる反射板か反射シートを取り付け方が、生育のバラツキを防ぎやすい。
3.対策方法と目標到達点
<目標到達点:葉の大きさのバラツキやねじれを少なくする。>
(1)LED光の栽培ベッドでは、乱反射させる反射板か反射シートを取り付ける。